最新医学が勧めるプチ断食
「16時間は何も食べるな」というスローガンでブームになっているプチ断食を始めました。
72歳になり、している仕事も体力をほとんど使わない塾・予備校の講師なので、もともと1日2食という生活を送っていました。
去年、軽い脳梗塞を患いコロナの影響もあって、職場と家とを往復するだけでほとんど外出しない生活となり完全な運動不足になっています。
そのせいか、腹に肉がついてきて体が重く感じられるようになってきています。
1ヵ月ほど前に、「プチ断食がいい」というのをネットでよく見かけるようになり、興味を覚えました。
断食のやり方を見ると、8時間の睡眠+8時間の断食で16時間になりますから、それほど難しくないようです。
もともと1日2食の生活を送っていましたから、簡単に出来るような気がし、実際にやってみるとすんなりとできました。
空腹感もあまり強くなく、体調も良くなり、コロナと運動不足からくる便秘もすこし良くなってきました。
これだけ効果があるのだから、ずっと「プチ断食」を続けていくつもりです。
プチ断食は難しい?
「プチ断食」はそれほど難しくなく、ハードルも高くない
「断食」という言葉を聞いて、「なんだかしんどそう」と思ったり、拒否感を覚えたりする人もいるかもしれません。
けれども、たとえば、仕事や家事・育児などがあまりにも忙しくて、食事どころではなく、丸一日、何も食べずに過ごしたといった経験はありませんか?
あるいは、何時間も食べるのを忘れてしまうぐらい趣味などにのめりこんだり、休みの日にずっと布団の中でうとうとしているうちに、気がつくと前の日の夕食から何も食べていなかったり…
これらも、れっきとした「プチ断食」です!
「プチ断食」を医学的観点から見る
アメリカの最新研究が証明:「空腹」こそ長寿と健康のカギ
食べすぎを防ぎ、健康や若さを維持するシンプルな方法
それは、「ものを食べない時間(空腹の時間)を作ること」すなわち、「プチ断食」をすることです。
近年、アメリカの医学界では、空腹(断食)と健康に関する研究がさかんに進められ、その結果、断食が体重や体脂肪の減少につながること、そして、糖尿病、悪性腫瘍(がん)、心血管疾患(心筋梗塞や狭心症など)、神経変性疾患(アルツハイマー型認知症やパーキンソン病など)などの予防に効果があることが分かってきました。
「16時間はなにも食べるな」最新医学が勧めるプチ断食の3大効能
「空腹」こそ最強のクスリ(アスコム)を出した生活習慣病の専門医、青木厚氏は「空腹は体重や体脂肪を減少させ、糖尿病、がん、心筋梗塞や狭心症などの予防にも効果があるといっています。
プチ断食による3つの奇跡
プチ断食をすると、どのような効果が得られるのか、体に何が起こっているのかをみていきましょう。
実は、断食を実行中に、体の中では4つの奇跡が起きています。
① 内臓の働きを復活させ、活性酸素の害から体を守る
1日3食の食事では、前に食べたものを消化している間に次の食べ物が体内に入ってきます。
これでは、内臓は休むことなく働き続けなければならなくなり疲弊してしまいます。
疲れた胃や腸、肝臓などは働きが鈍くなり、栄養をしっかり吸収できなくなって、老廃物の排出も滞ります。
腸内環境も悪化するため、免疫力が低下し、体調不良になったり、病気にかかりやすくなります。
プチ断食を行い、まとまった「空腹の時間」を作ると、内臓の働きがよくなります。
休憩をとった内臓は、疲れがリセットされて、しっかり働いてくれるようになり、下痢や便秘、アレルギーや体調不良なども改善されるはずです。
週に1日でも、まとまった「空腹の時間」を作れば、内臓は十分に休むことができます。
②活性酸素がもたらす細胞の老化や病気を、予防することができる
「 プチ断食」によって一時的に栄養が足りなくなると、活性酸素を除去する酵素が増え、活性酸素の量が減るといわれています。
これにより、活性酸素がもたらす細胞の老化や病気を、予防することができるようになります。
③ 脂肪の分解、血流の改善で、生活習慣病を遠ざける
私たちが食事で摂った糖質は、腸管で消化・吸収されます。
その後、血液に乗って肝臓へ、さらに全身へ運ばれて、脳や筋肉、内臓などが働くときのエネルギー源として使われます。
余った糖質の一部はグリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられ、そこでおさまり切らなかった分は脂肪となって、脂肪細胞に蓄えられます。
「空腹の時間」のあいだ、体は、外部から糖質を補給できません。
そこで、まず肝臓に蓄えられたグリコーゲンを利用して、エネルギーを作ります。
そして、「空腹の時間」が10時間ほど続くと、肝臓に蓄えられたグリコーゲンが尽き、体は脂肪を分解して、エネルギー源に変えようとします。
つまり、空腹の時間が長くなればなるほど、体内の余計な脂肪が分解され、減っていくのです。
特に内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて落ちやすいという特徴があります。
脂肪が分解されると、血液中の脂質が減り、圧迫されていた血管が解放されます。
「空腹の時間」が12~24時間になると、血液中の糖質も20%程度減るとも言われています。
プチ断食で「空腹の時間」を作り、内蔵を休ませてあげると、血液や血管の状態が改善されて血流が良くなります。
高血圧や血行不良にともなう体調不良も軽減されるはずですし、がん、糖尿病、動脈硬化、心疾患、脳血管疾患といった生活習慣病のリスクを減らすことができるのです。
④ オートファジーで、若々しく健康な体を手に入れる
プチ断食が体にもたらす最大のメリットは、なんといっても「オートファジー」の仕組みを発動させることにあります。
オートファジーとは、細胞内の古くなったタンパク質が除去され、新しいものに作り変えられるという仕組みです。
「空腹の時間」が続くと、体は生存するために、なんとか「体内にあるもの」でタンパク質を作り出そうとします。
このとき、細胞が内側から生まれ変わります。
そのため、「オートファジー」には、がんや糖尿病をはじめとする生活習慣病、アルツハイマー型認知症、感染症などの予防効果や、肌や筋肉などの老化防止の効果があると考えられています。
また、細胞の中には、ミトコンドリアという小器官が、数多く(細胞全体の10~20%程度)存在しています。
ミトコンドリアは酸素呼吸を行っており、食べものから取り出した栄養と、呼吸によって得た酸素を使って、ATPという細胞の活動に必要なエネルギーを作り出します。
このATPは高校の生物で学ぶように、「生体のエネルギー通貨」とも呼ばれています。
新しく元気なミトコンドリアが細胞内にたくさんあればあるほど、たくさんのエネルギーを得られ、人は若々しく、健康でいられるわけですが、オートファジーによって、このミトコンドリアも新たに生まれ変わります。
古くなったミトコンドリアは、大量の活性酸素を発生させます。
オートファジーによって細胞が新しく生まれ変わることで、活性酸素の量が減り、体へのダメージを軽減できます。
オートファジーがもたらしてくれる恩恵は計り知れません。
細胞が生まれ変われば、体にとって不要なものや老廃物が一掃され、細胞や組織、器官の機能が活性化し、病気になりにくく若々しい体になるのです。
「オートファジー」のスイッチが入るまで「16時間」
ただし、オートファジーには、ある特徴があります。食べものによって得られた栄養が十分にある状態では、オートファジーはあまり働かないのです。
そもそも、オートファジーは、体や細胞が強いストレスを受けた際にも生き残れるよう、体内に組み込まれたシステムです。
したがって、細胞が飢餓状態になったときや低酸素状態になったときにこそ、働きが活発化します。
具体的には、最後にものを食べてから16時間ほど経過しなければ、オートファジーは活発化しません。
つまり、「16時間の空腹の時間」を作らないかぎり、オートファジーによって細胞を生まれ変わらせることはできないのです。
参考サイト: 「16時間はなにも食べるな」最新医学が勧めるプチ断食の3大効能
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